チュラロンコン大王崩御記念日とは
「チュラロンコン大王崩御記念日」(King Chulalongkorn Memorial Day / วันปิยมหาราช)は、毎年10月23日に祝われるタイの祝日です。1910年10月23日に崩御されたチュラロンコン大王(ラマ5世)を追悼するこの日は、タイ国民が「近代タイの父」として慕われた偉大な国王への敬意を捧げる重要な祝日です。
※崩御=国王や天皇がお亡くなりになること
チュラロンコン大王の歴史的背景
チュラロンコン大王(1853年〜1910年)は、1868年に15歳で即位し、42年間にわたってシャム(現在のタイ)を統治しました。その治世において数多くの近代化改革を断行し、タイを欧米列強の植民地支配から守り抜いたことで知られています。
- 奴隷制度の廃止:チュラロンコン大王が成し遂げた最大の功績が奴隷制度の廃止です。即位当時、タイ国民の3分の1以上が奴隷状態にあったとされていますが、段階的な改革を経て1905年に奴隷制度を完全に廃止しました。現在の100バーツ紙幣の裏面にはこの歴史的な場面が描かれています。
- 近代化への取り組み:欧米諸国を歴訪し、その知識と技術をタイに導入しました。鉄道・電信・近代的な行政制度・司法制度の整備など、タイの近代化に向けた改革を次々と推進しました。
- 植民地支配からの独立:東西を囲む英仏の植民地勢力と巧みな外交を展開し、東南アジアで唯一植民地化されなかった国としてタイの独立を守り抜きました。
- 教育の近代化:欧米式の教育制度を導入し、1917年にはチュラロンコン大学が国王の名を冠して設立されました。
- ピヤマハラートの称号:タイ語での正式名称「วันปิยมหาราช(ワン・ピヤマハラート)」は「最愛の偉大な王の日」を意味します。国民から深く愛された国王への敬意が込められています。
チュラロンコン大王崩御記念日の過ごし方
チュラロンコン大王崩御記念日には全国各地で追悼行事が行われます。
- 献花と追悼:バンコクのドゥシット地区にある王室広場の騎馬像をはじめ、全国各地のチュラロンコン大王像に花輪や花が捧げられます。多くのタイ国民が自発的に参加する感動的な光景が広がります。
- チュラロンコン・ローズ:この日はとげのないピンクのバラ「チュラロンコン・ローズ」が特別に捧げられます。チェンマイ王家出身の側室ダーラー・ラッサミー妃(ดารารัศมี / Dara Rasami)が国王に捧げた永遠の愛を象徴する花として広く親しまれています。
- 公共サービスの休業:国定祝日のため官公庁・学校・銀行は休みとなります。ただし仏教関連の祝日ではないため、バーやエンターテインメント施設は通常通り営業しています。
観光・滞在時のアドバイス
チュラロンコン大王崩御記念日の時期にタイを訪れる際、知っておくと便利なポイントをまとめました。
- 王室への敬意:タイでは王室を批判する言動は不敬罪として法律で厳しく禁じられています。国王の肖像や記念品を丁重に扱いましょう。
- 騎馬像への献花:バンコクのドゥシット地区にある騎馬像周辺は多くの参拝者で混雑します。早めの訪問をおすすめします。
- 服装:式典や騎馬像を訪れる際は露出の少ない落ち着いた服装が望ましいです。
- アルコールの販売:この祝日は仏教関連の祝日ではないため、アルコールの販売制限はありません。

