プミポン国王誕生日(父の日・国家記念日)とは
「プミポン国王誕生日」(His Majesty King Bhumibol Adulyadej The Great's Birthday / วันคล้ายวันพระบรมราชสมภพ)は、毎年12月5日に祝われるタイの祝日です。1927年12月5日に生まれ、2016年10月13日に崩御されたプミポン・アドゥンヤデート国王(ラマ9世)の誕生日を記念するこの日は、父の日および国家記念日としても祝われるタイで最も重要な祝日のひとつです。
※崩御=国王や天皇がお亡くなりになること
プミポン国王誕生日の歴史的背景
プミポン・アドゥンヤデート国王(1927年〜2016年)は、1946年から2016年までの70年間にわたってタイを統治し、タイ史上最長の在位期間を誇る国王です。国民から「お父さん」として深く慕われ、その死はタイ国民に深い悲しみをもたらしました。
- 父の日との関係:プミポン国王は国民から「お父さん」として慕われていたため、国王の誕生日である12月5日が父の日として制定されました。同様に、プミポン国王の王妃にあたるシリキット王太后の誕生日(8月12日)が母の日と制定されています。父の日には父や祖父に感謝を示すため、男性らしさと強さを象徴するカンナの花(ดอกพุทธรักษา)を贈る習慣があります。
※王妃=国王の妻 - 国家記念日としての制定:2017年にワチラロンコン国王(ラマ10世)の命により、12月5日はプミポン国王誕生日・父の日・国家記念日として正式に制定されました。国家記念日(National Day / วันชาติ)とはタイという国家そのものを祝い、国民の団結と誇りを確認する日です。プミポン国王の偉大な功績と国民への深い愛情を称え、タイ国民が一体となって国を祝う日として広く親しまれています。
- 4,000以上の王室プロジェクト:プミポン国王は在位中に農業・教育・医療・環境など4,000以上の王室プロジェクトを推進し、タイ国民の生活向上に生涯を捧げました。その中でも代表的な思想として「充足経済哲学(เศรษฐกิจพอเพียง / Sufficiency Economy Philosophy)」があります。仏教の「中道」の考え方に基づき、過剰な生産と消費を戒め、ほどほどの経済活動を勧めるこの思想は、1997年のアジア通貨危機をきっかけに国家経済開発計画に取り入れられ、現在もタイ全土で広く受け継がれています。
- ジャズミュージシャンとしての一面:プミポン国王は優れたジャズミュージシャンでもあり、約49曲を作曲しました。1950年代には宮殿内のラジオ局で自らのジャズバンドで演奏するなど、多才な人物としても知られています。
- シンボルカラーは黄色:プミポン国王が生まれた曜日である月曜日のシンボルカラーは黄色です。12月5日には多くのタイ国民が国王への敬意を示すため黄色の服を着ます。
プミポン国王誕生日の過ごし方
プミポン国王誕生日には全国各地で記念行事が行われます。
- 献花と追悼式典:バンコクのサナム・ルアン(王宮前広場)やラマ9世記念公園をはじめ、全国各地でプミポン国王への献花式典が行われます。各県庁や海外のタイ大使館でも同様の式典が開催されます。
- ろうそく式典:夜になるとろうそくを灯して国王を追悼する式典が各地で行われます。バンコクのラチャダムヌン通りや王宮周辺は美しいイルミネーションで彩られます。
- 父の日の行事:家族が集まり父や祖父への感謝を示す日でもあります。父の日にはカンナの花を父親に贈る習慣があります。BTSスカイトレインでは父と子どもが一緒に乗車する場合、父の日に無料乗車サービスが提供されることがあります。
- 黄色の服装:プミポン国王のシンボルカラーである黄色の服を着て敬意を示す国民が多く見られます。官公庁や建物も黄色の装飾で彩られます。
- 公共サービスの休業:国定祝日のため官公庁・学校・銀行は休みとなります。
観光・滞在時のアドバイス
プミポン国王誕生日の時期にタイを訪れる際、知っておくと便利なポイントをまとめました。
- 王室への敬意:タイでは王室を批判する言動は不敬罪として法律で厳しく禁じられています。国王の肖像や記念品を丁重に扱いましょう。
- 服装:式典や献花場所を訪れる際は黄色や黒・白など落ち着いた色の服装が望ましいです。
- アルコールの販売:地域によってはアルコールの販売が制限される場合があります。事前に確認しておくことをおすすめします。
- 混雑:バンコクの王宮周辺やサナム・ルアンは多くの参拝者で混雑します。早めの訪問をおすすめします。

