ネパールの民主主義の日とは
「民主主義の日(プラジャタントラ・ディワス)」(Prajatantra Diwas / प्रजातन्त्र दिवस)は、毎年2月19日に祝われるネパールの国定祝日です。「プラジャタントラ(Prajatantra / प्रजातन्त्र)」はネパール語で「人民の支配」、すなわち民主主義を意味し、「ディワス(Diwas / दिवस」は「日・記念日」を意味します。1951年のこの日、ネパールの人々がラナ専制政権の打倒に成功し、民主主義が樹立されたことを記念する祝日です。104年にわたる専制支配からの解放を祝うとともに、民主主義のために命を捧げた人々を称える大切な日です。
民主主義の日の歴史的背景
民主主義の日の背景には、ネパールの長く苦しい民主化への歩みがあります。
- ラナ専制政権とは:ラナ専制政権は1846年から1951年までの104年間にわたってネパールを支配した貴族政権です。国王から実権を奪い、国民の基本的な権利や自由を厳しく抑圧しました。教育や言論の自由は制限され、政権に反抗する者は容赦なく処罰されました。
- 民主化運動:ネパールの人々はラナ専制政権に対して長年にわたる闘争と多くの犠牲を払いながら抵抗を続けました。ラシュトリヤ・プラジャ・パリシャッドやネパール国民会議党などが政権打倒のために組織され、民主化運動を牽引しました。なお、この民主化運動の中で命を落とした4人の殉難者は、毎年1月30日に「殉難者の日」として別途追悼されています。
- 民主主義の樹立:インドに亡命していたトリブバン国王がネパールに帰国し、民主主義の復活を宣言しました。1951年2月19日、ラナ専制政権は崩壊し、ネパールは新たな民主主義の時代を迎えました。この日はネパール暦ファルグン月の7日にあたり、毎年この日が国定祝日として祝われています。
- 民主化への歩み:1951年以降、ネパールは新憲法の制定や連邦民主共和国への移行、複数回にわたる自由選挙の実施など、民主主義の定着に向けた歩みを続けています。
民主主義の日の過ごし方
民主主義の日には、全国各地でさまざまな行事が催されます。
- 政府主催の式典:カトマンズをはじめ各地で政府主催の式典が行われ、民主主義の意義を称えるスピーチや演説が行われます。
- 殉難者の門:カトマンズにある「殉難者の門(Shahid Gate / शहीद गेट)」では、政府要人や市民が花輪を捧げ、民主主義のために命を落とした人々への敬意を表します。
- 啓発活動:民主主義の重要性や市民の権利について考える講演会やシンポジウムが各地で開催されます。
観光・滞在時のアドバイス
民主主義の日の時期にネパールを訪れる際、知っておくと便利なポイントをまとめました。
- 殉難者の門の見学:カトマンズ市内にある殉難者の門は、ネパールにおける民主主義の歴史を感じられる場所です。式典が行われる日は特に多くの人が集まります。
- 公共サービスの確認:国定祝日にあたるため、官公庁や学校は休みとなります。手続きが必要な場合は事前に済ませておくことをおすすめします。
- 2月のネパール観光:2月はネパールの乾季にあたり、山々の景色が美しい時期です。朝晩の冷え込みが厳しいため、防寒対策をしっかりと準備しましょう。

