ネパールのラクシュミー・プジャとは
「ラクシュミー・プジャ」(Laxmi Puja / लक्ष्मी पूजा)は、富と幸運をもたらすラクシュミー女神を迎え、繁栄を祈る祭日です。この日はネパールの国定祝日にもなっていて、家や街中にたくさんの明かりを灯してお祝いをします。なお「プジャ」は礼拝を意味します。 ヒンドゥー暦に基づくため毎年西暦(グレゴリオ暦)上の日程は異なり、例年10月から11月頃に祝われます。
ラクシュミー・プジャの歴史的背景
ラクシュミー・プジャは、ラクシュミー女神を崇拝する古代インドの信仰に由来します。ネパール独自の祭りというよりも、古代インドから伝わった宗教的伝統がネパールで発展したものです。
- ラクシュミー・プジャの起源:ヒンドゥー教の神話では、神々と悪魔が壮大な儀式を行った際、海の中からラクシュミー女神が現れたとされています。彼女は豊穣・富・幸運・繁栄をもたらす存在として神々に迎えられ、多くの人々から信仰されるようになりました。これがラクシュミー・プジャの原型になったと考えられています。
- ネパールでの発展:ネパールにおいて、ラクシュミー女神は「清潔で明るい場所を好む」と信じられています。富と幸運をもたらすラクシュミー女神を迎えるため、人々は家をきれいに掃除し、オイルランプやろうそくを灯します。この伝統は現在も受け継がれており、ラクシュミー・プジャの夜には多くの家で明かりが灯り、街全体が幻想的な光に包まれます。
ラクシュミー・プジャの過ごし方
ラクシュミー・プジャには、ネパール各地でさまざまな行事が催されます。
- 大掃除と飾り付け:ラクシュミー女神を迎えるために家を丁寧に掃除し、花や粉を使って描く伝統的な装飾模様の「ランゴリ」とオイルランプで美しく飾り付けます。
- 礼拝の儀式:夕方になると家族が集まり、ラクシュミー女神への礼拝を行います。女神への供物として宝飾品・お金・お菓子・果物などが捧げられます。
- オイルランプの点灯:家の至るところにオイルランプ(ディヨ)を灯し、街全体が美しい光に包まれます。ネパール全土でこの夜は一年で最も輝く夜として親しまれています。光は闇に打ち勝つ善の力を象徴しており、幸福や繁栄への願いが込められています。
- デウシ・バイロ:子どもたちがグループを組んで近隣の家々を訪れ、「バイロ」や「デウシ」と呼ばれる伝統的な歌を歌います。家の主人は子どもたちにお金・果物・お菓子を贈る習慣があります。
- セル・ロティの準備:ラクシュミー・プジャの伝統的な食べ物として「セル・ロティ」と呼ばれる甘い揚げパンが各家庭で手作りされ、家族や近隣の人々と分け合います。
観光・滞在時のアドバイス
ラクシュミー・プジャの時期にネパールを訪れる際、知っておくと便利なポイントをまとめました。
- 光の祭りを楽しむ:カトマンズをはじめネパール全土の街がオイルランプで飾られる様子は幻想的で美しく、観光客にとっても特別な体験となります。
- 公共サービスの確認:国定祝日にあたるため、官公庁や学校は休みとなります。手続きが必要な場合は事前に済ませておくことをおすすめします。
- 11月のネパール観光:11月はネパールの乾季にあたり、気候が穏やかで山々の景色が美しい時期です。トレッキングにも最適な季節で、多くの観光客が訪れます。

